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パンドラの箱

「箱マニア」──僕は家族のあいだでそう言われています。

お菓子の箱、靴が入っていた箱、ケース買いした飲み物の箱、いろんな箱をとっておく。
なぜとっておくかといえば整理のためだ。

僕は昔から、どこにしまったかを忘れて、多くの時間を費やして探すことが多かった。それが嫌でいつの頃からか箱にしまうようになった。箱の側面にニチバンの紙粘着テープを貼り、何を入れたかマジックで書くようにしている。

そうしたことで、「あれっ、どこだっけ?」というときには、だいぶ時間の短縮にはなったし、整理もできているような気がする。
が、たいていはほとんど使わなくなったものたちなので、あまり開けられることのない絆創膏を貼ったような箱が積み上げられているのが現実。

困っているのが、積み上がった箱の上にはホコリが溜まってしまうということ。うっすらとしきつめられたホコリは、そのままにしておくとカラダに悪そうなので、気がついたときに、掃除機で吸うようにしています。

僕の構想としては──
忘れたころに箱を開ける機会が訪れる。そのときに「もうこれは使わないだろうな」みたいなものを捨てる。箱のなかが空になったら箱も捨てる。やがて不要なものは消え去り、すっきりと整理された部屋になっている。というものなのだ。

しかし、手帳や写真、カセットテープなどの類を探そうと思ったときには注意が必要だ。箱を開けた途端、タイムカプセルよろしく、あの頃へ帰ってしまう。

箱の前にしゃがみ込んだり、古いカセットレコーダーを押入れから出してくることになったり、時間旅行にでかけてしまい、また多くの時間を費やしてしまうことになるのです。

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